今話題のコンセプトバーで開業!種類や開業の具体的なステップを教えます

コンセプトバーとは、特定のテーマに基づいて独自の空間や体験を提供する新しい飲食店の形態です。
成功するコンセプトバーの経営には、他店との差別化を図る明確なコンセプト設定が欠かせません。
この記事では、コンセプトバーの基本的な知識から、多様な業態の紹介、そして開業を失敗させないための具体的なステップまでを網羅的に解説します。
これから開業を検討している方が、自身のアイデアを形にし、繁盛店を作り上げるための道筋を示します。
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そもそもコンセプトバーとは?特定のテーマで楽しむ新しい飲食店の形
コンセプトバーとは、特定のテーマや世界観を店の根幹に据え、内装、メニュー、BGM、スタッフの接客スタイルに至るまで、あらゆる要素をそのテーマに沿って統一したバーのことです。
一般的なバーがお酒や会話を楽しむ場であるのに対し、コンセプトバーではその店ならではの付加価値、つまり「体験」を提供します。
単に飲むだけではない、新しい飲食店の楽しみ方を提案する業態がコンセプトバーという問いの答えです。
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バーの種類ごとの特徴
独自のコンセプトを考える前に、バーが持つ基本的な業態の種類とそれぞれの特徴を理解しておくことが重要です。
オーセンティックバーからショットバー、ダイニングバーまで、バーには様々な形態が存在し、それぞれに異なる雰囲気や客層、営業スタイルがあります。
これらの基本的なバーの種類を知ることで、自身の作りたいコンセプトバーがどの業態をベースにするのが最適か、また、どのように独自性を加えていくべきかのヒントが得られます。
基礎知識として各業態の特徴を把握しましょう。
ショットバー
ショットバーは、ウイスキーやジン、ウォッカなどのスピリッツ類をショットグラスで1杯から気軽に楽しめるスタイルのバーです。
基本的にはカウンター席が中心で、バーテンダーとの会話を楽しみながら過ごす顧客が多く、比較的短い時間での利用も想定されています。
チャージ料金が手頃か、もしくは設定されていない店舗も少なくありません。
そのため、2軒目や3軒目の利用、あるいは待ち合わせまでの少しの時間など、様々なシーンで立ち寄りやすいのが特徴です。
多様なボトルを棚に並べることで視覚的な魅力を演出しやすく、特定のお酒に特化するような専門性の高いコンセプトとも相性が良い業態といえます。
オーセンティックバー
オーセンティックバーは、「正統派」「本物」を意味する名の通り、
静かで落ち着いた雰囲気の中で、質の高いお酒やカクテルをじっくりと味わうことを目的としたバーです。
カウンターは一枚板で作られていることが多く、照明は暗めに設定され、大人の社交場としての空間が演出されています。
豊富な知識と高い技術を持つバーテンダーが、顧客の好みや気分に合わせた一杯を提供することも特徴の一つです。
会話は静かに楽しむのがマナーとされ、BGMも控えめです。
上質な時間とサービスを求める客層が中心となり、客単価は比較的高めに設定される傾向にあります。
スタンディングバー
スタンディングバーは、椅子を設けず、立ったままお酒や簡単な食事を楽しむ立ち飲み形式のバーです。
省スペースで営業できるため、比較的小規模な物件でも開業しやすいのが利点です。
顧客は気軽に立ち寄り、短時間で利用するケースが多く、店舗の回転率が高くなる傾向にあります。
料金システムはキャッシュオンデリバリー(都度会計)が主流で、明朗会計である点も顧客にとっての魅力となります。
客同士の距離が近いため、自然なコミュニケーションが生まれやすく、活気のある賑やかな雰囲気になりやすいのも特徴です。
低価格帯での提供が基本となるため、コンセプトに合わせた独自性で差別化を図ることが求められます。
ダイニングバー
ダイニングバーは、レストランのように本格的な食事メニューを豊富に揃え、お酒と共に楽しめる業態のバーです。
バーとしてのドリンクメニューの充実度に加え、フードメニューにも力を入れているのが大きな特徴で、1次会からでも利用できる利便性があります。
アルコールが苦手な人や、食事をメインに楽しみたい人も含め、幅広い客層を取り込むことが可能です。
内装も比較的カジュアルで明るい雰囲気の店舗が多く、グループでの利用にも対応しやすいレイアウトになっています。
食事とお酒の両面からコンセプトを表現できるため、自由度が高く、独創的なアイデアを形にしやすい業態といえます。
パブ
パブは「PublicHouse」の略で、元々はイギリスで生まれた地域住民の社交場としての役割を持つ酒場です。
ビールやエールを中心に提供し、フィッシュアンドチップスのような伝統的な料理も楽しめます。
多くのパブではキャッシュオンデリバリー方式が採用されており、カウンターで注文と会計を済ませてから商品を受け取るのが一般的です。
陽気で開放的な雰囲気が特徴で、客同士が気軽に交流できる空間となっています。
アイリッシュパブやブリティッシュパブなど、特定の国の文化をコンセプトにすることで、その国の雰囲気を楽しみたいという顧客層に強くアピールできます。
スポーツバー
スポーツバーは、店内に大型のモニターやスクリーンを設置し、スポーツ観戦を主目的として顧客が集まるバーです。
サッカーや野球、ラグビーなど、特定のスポーツや応援するチームに特化している店舗も多く見られます。
試合がある日には多くのファンが集まり、一体感のある応援で盛り上がるのが最大の魅力です。
フードメニューは、観戦しながらでも手軽に食べられるフィンガーフードなどが中心となります。
試合の有無によって集客が大きく変動するため、オフシーズンや試合がない日でも顧客を呼び込めるような、イベントの企画や他のコンセプトとの組み合わせといった工夫が運営上のポイントとなります。
ワインバー
ワインバーはその名の通りワインを専門的に取り扱うバーです。
世界各国のワインを幅広く揃える店舗もあれば特定の国や地域あるいは自然派ワインや国産ワインといったジャンルに特化して他店との差別化を図る店舗もあります。
ソムリエが常駐し顧客の好みに合わせてワインを選んだり料理とのペアリングを提案したりと専門的なサービスを提供することが付加価値となります。
ワインの知識が豊富な愛好家からこれからワインを知りたい初心者まで幅広い層がターゲットになり得ます。
提供するワインのコンセプトに合わせたチーズや生ハムタパスなどのフードメニューの充実も重要です。
カラオケバー
カラオケバーは、お酒を飲みながらカラオケを楽しむことができるバーです。
カウンター席やテーブル席で他の客と一緒に盛り上がるスタイルの店舗が多く、
スナックに似た雰囲気を持っていますが、特定のママが接客の中心となるスナックとは異なり、バーとしての側面が強いのが特徴です。
顧客参加型のエンターテイメント性があり、歌を通じて客同士やスタッフとのコミュニケーションが活発になるため、常連客がつきやすい業態といえます。
最新のカラオケ機種や音響設備の導入、あるいは特定のアニソンや懐メロに特化するなど、コンセプトを明確にすることで、ターゲット層に効果的にアピールできます。
各種バーのまとめ
バーの種類 | 主な特徴 | 雰囲気・用途 |
---|---|---|
ショットバー | 豊富な洋酒をショット(1杯)から注文可能。カクテルも提供。 | 落ち着いた大人の雰囲気、1人飲みにも |
オーセンティックバー | バーテンダーが本格的なカクテルやウイスキーを提供。クラシックな内装。 | 静かで格式高い、バー文化を楽しむ場 |
スタンディングバー | 椅子がなく立ち飲みスタイル。低価格で気軽に利用できる。 | カジュアル、短時間利用やサク飲みに |
ダイニングバー | 食事メニューが充実。アルコールと料理を一緒に楽しめる。 | デートや女子会、食事メインの利用にも |
パブ | イギリス風。ビールや軽食中心。大衆的で賑やか。 | 友人同士や同僚とワイワイ楽しむ場 |
スポーツバー | 大型モニターでスポーツ観戦しながら飲食。 | 試合観戦で盛り上がる、グループ向き |
ワインバー | ワイン専門。銘柄にこだわり、軽食やチーズも提供。 | ワイン好きが集まる、落ち着いた雰囲気 |
カラオケバー | カラオケ設備あり。歌とお酒を楽しめる。 | 盛り上がり重視、二次会や団体利用に◎ |
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ユニークなコンセプトバーの種類を具体例で紹介
既存のバーの枠組みにとらわれず、自由な発想で作り上げられたユニークなコンセプトバーが注目を集めています。
特定の趣味や専門分野、あるいは斬新な体験をテーマに掲げることで、熱心なファンを獲得しています。
ここでは、具体的なコンセプトバーの種類をいくつかの例と共に紹介します。
これらの成功事例は、これから開業を目指す人にとって、独自のアイデアを練り上げる上での大きなヒントとなるはずです。
多様な切り口から、どのような可能性があるのかを見ていきましょう。
趣味や好きな世界観に浸れるコンセプトバー
自身の趣味や好きな世界観を徹底的に追求したコンセプトバーは、同じ嗜好を持つ人々にとって魅力的な空間となります。
例えば、鉄道模型が走るジオラマを眺めながらお酒を楽しめるバーや、特定の映画作品の世界観を内装やカクテル名で再現したバーが挙げられます。
また、ボードゲームやカードゲームを自由に遊べるゲームバーも人気です。
アニメ作品と公式にコラボレーションし、限定メニューやグッズを展開する店舗も存在します。
これらのバーは、共通の話題で盛り上がれるコミュニティとしての機能も持ち合わせており、顧客は単に飲食するだけでなく、好きなものに囲まれる特別な時間を過ごすために訪れます。
特定のドリンクを専門的に味わうコンセプトバー
数あるアルコールの中から一つの種類に絞り込み、その魅力を深く追求する専門特化型のコンセプトバーも人気を集めています。
例えば、全国各地の蔵元から厳選した日本酒を取り揃え、それぞれの銘柄に合う肴を提供する日本酒バーや、希少な国産ウイスキーの飲み比べができるバーなどです。
他にも、クラフトジンやラム酒、テキーラといった特定のスピリッツに特化する例もあります。
和の素材を使ったオリジナルカクテル専門店なども、独自の魅力を打ち出しています。
専門性を高めることで、そのお酒の愛好家から絶大な支持を得ることができ、遠方からでも訪れる価値のある店として認知されやすくなります。
エンタメや体験を重視したコンセプトバー
お酒を飲むだけでなく、非日常的な体験やエンターテイメントを楽しめるコンセプトバーも増加しています。
プロのマジシャンが目の前でマジックを披露してくれるマジックバーや、占い師による鑑定を受けられる占いバーなどがその代表例です。
また、店内にプラネタリウムを設置し、星空を眺めながらカクテルを楽しめるバーや、科学実験をテーマにビーカーやフラスコでドリンクを提供する面白いコンセプトの店も存在します。
これらのバーは、飲食に「体験」という付加価値を加えることで、他にはない独自の魅力を創出しており、SNSなどでの口コミを通じて話題になりやすいという特徴も持っています。
特定の食事メニューを追求するコンセプトバー
ドリンクだけでなく、特定のフードメニューを店の主役として打ち出すコンセプトバーも独自のポジションを築いています。
例えば、様々な種類の缶詰を取り揃え、一手間加えたアレンジ料理として提供する缶詰バーや、多種多様な燻製料理とお酒のマリアージュを楽しめる燻製バーなどです。
餃子やからあげといった特定のメニューに特化し、それに合うお酒を提案するスタイルも人気があります。
昼はカフェとして営業し、夜はアルコールと共に食事を提供するカフェバーもこのカテゴリーに含まれます。
フードメニューを軸に据えることで、食事目的の顧客層にもアピールでき、利用シーンの幅を広げることが可能です。
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失敗しないコンセプトバー開業のための具体的な5ステップ
魅力的なアイデアだけでは、コンセプトバーの成功は難しいのが現実です。
思いつきで進めるのではなく、事業として成立させるための具体的な計画と準備が不可欠です。
ここでは、失敗しないコンセプトバー開業を実現するための手順を5つのステップに分けて解説します。
バーのコンセプトを核としながら、ターゲット顧客の明確化からコンセプトの決定、メニュー開発、物件選定、そして集客戦略まで、一貫性を持たせて計画的に進めることが成功への鍵となります。
ステップ1:誰に来てほしい?ターゲット顧客を明確にする
最初に考えるべきは「どのような顧客に来てほしいか」というターゲットの具体化です。
年齢層や性別、職業、年収、ライフスタイルなどを詳細に設定し、具体的な人物像(ペルソナ)を描き出します。
例えば、「平日の仕事帰りに立ち寄りたい30代の独身の男」や「週末に友人と趣味の話で盛り上がりたい20代女性グループ」といったように、ターゲットを絞り込むことが重要です。
ターゲットが明確になることで、その後のコンセプト設計やメニュー構成、価格設定、内装デザイン、さらには出店エリアの選定まで、あらゆる意思決定の判断基準が定まり、ブレのない店づくりが可能になります。
ステップ2:独自性を出す!他店と差別化できるコンセプトを決める
ターゲット顧客を明確にしたら、次にそのターゲットに響く、競合店にはない独自のコンセプトを決定します。
自身の強みや情熱を注げる分野と、ターゲット顧客のニーズ、そして市場の動向を掛け合わせて考えることが重要です。
例えば、「80年代の音楽とカルチャーをコンセプトに、当時を懐かしむ40代から50代がアナログレコードを聴きながら語らえる場所」のように、
具体的で魅力的な物語を描けるコンセプトを構築します。
このコンセプトが、店の内外装からメニュー、サービスに至るまで、すべての要素を貫く背骨となります。
独自性が高く、共感を呼ぶコンセプトこそが、店の強力な武器となります。
ステップ3:コンセプトを体現するドリンクやフードメニューを考案する
決定したコンセプトを、店の看板であるドリンクやフードメニューに具体的に落とし込みます。
メニューは、店の世界観を表現し、顧客満足度を左右する非常に重要な要素です。
例えば、レトロなコンセプトであれば、当時流行したカクテルを再現したり、懐かしい味わいのフードを提供したりします。
看板となるシグネチャーカクテルや、SNSで話題になるような見た目にもこだわったメニュー、コンセプトに沿ったおすすめのセットなどを開発することで、店の個性を強く印象づけられます。
同時に、FLコスト(原価)を意識した価格設定や、安定した仕入れルートの確保といった運営面での計画も進めておく必要があります。
ステップ4:世界観を演出する内装と出店エリアを選定する
コンセプトを五感で感じられる空間を作り上げるため、内装デザインと物件選びは慎重に行います。
壁紙の色や素材、照明の明るさや色温度、カウンターの材質、椅子やテーブルのデザイン、飾る小物の一つひとつまで、すべてがコンセプトを表現する要素です。
1人で静かに飲みたい顧客が多いのか、グループで賑やかに過ごす顧客を想定するのかによって、カウンター席とテーブル席のバランスも変わります。
出店エリアは、設定したターゲット顧客が日常的に訪れる場所や、集まりやすい場所を選ぶのが基本です。
家賃相場や周辺の競合店の状況も十分に調査し、事業計画に合った物件を選定します。
ステップ5:コンセプトに合った集客方法で情報を発信する
どれだけ素晴らしい店を作っても、その存在がターゲット顧客に伝わらなければ意味がありません。
コンセプトの特性に合わせた効果的な集客方法を選び、情報を発信していく必要があります。
ニッチで専門的なコンセプトであれば、関連するコミュニティサイトや専門誌へのアプローチが有効です。
視覚的な魅力が高いコンセプトなら、InstagramやTikTokといったSNSで、店の世界観が伝わる写真や動画を継続的に投稿することがファンの獲得につながります。
開業前からSNSアカウントで情報を発信して期待感を高めたり、オープン記念のイベントを企画したりすることで、順調なスタートを切り、人気店への道を築くことができます。
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まとめ
コンセプトバーの開業は、明確なコンセプトを軸に、ターゲット設定からメニュー開発、空間演出、集客戦略までを一貫して計画することが成功の要諦です。
一般的なバーとの差別化を図り、特定の顧客層に深く響く独自の価値を提供することが求められます。
今回紹介した多様なバーの種類やユニークな事例を参考にアイデアを広げ、具体的な5つのステップに沿って開業準備を進めることで、失敗のリスクを減らし、持続可能な事業としての基盤を築くことが可能になります。
自身の情熱と市場のニーズを的確に結びつけ、多くの人に愛される店作りを目指してください。
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